痔は日本人の成人の3人に1人がかかっている病気です。これは特に日本だけが高い罹患率であるというわけではなく、ドイツ70%、アメリカ80%となっています。痔は虫歯に次いで日本人に多い病気なのです。痔は決して珍しくはない病気ですが、恥ずかしいなどの理由で、人知れず悩んでいる方も少なくありません。
痔は人類が2足歩行を始めたときに現れた病気だと言われており、痔と人類の付き合いはそれほど長いのですが、これまで間違った治療も多く行われてきました。間違った治療によって、肛門機能が損なわれ、辛い思いを余儀なくされた患者さんが多くいます。
現在では、痔は「痛みが少なく、肛門機能を損なわず、キレイに治す」ことが可能です。ただし、どの医療機関でもそうした治療が受けられるわけではありません、美容形成的なアプローチでの治療を行っている専門の病院で治療する必要があります。
痔には大きく分けて3つの種類があります。
・痔核(いぼ痔)
・裂肛(切れ痔)
・痔瘻(穴痔)
当院では、この3つの痔で外来患者の80%を占めています。そして、痔は自然には治りません。「放っておいてもそのうち治る」というようなことはありません。痔は自然には治りませんし、放置しておくと悪化する可能性の方が高い病気です。
また、痔は市販の薬だけでは治りません。市販薬は一時的に症状を抑えるために用いる物なのです。そして、市販薬の中にはステロイドを含むものもあり、長期的に使用し続けると、ステロイドの副作用で粘膜がただれたり、全身に副作用があらわれたりする場合もあります。
わたしたちはできる限り痔を予防したいと考えており、痔になったとしてもできる限り手術は行わないで治したいと考えています。そのためにも早期発見が大切です。また、痔核(いぼ痔)であればその程度によっては、今は注射で治すことができるようになっています。手術になっても美容形成的アプローチでキレイに治すことも可能です。
さらに、痔とまぎらわしい病気もあります。痔と思っていたら大腸がんだったなどということも珍しくはありません。「痔かも」と思ったら、まずは専門病院を受診することをおすすめいたします。
通常肛門は、便やガスが無意識のうちに漏れたりしないように、「括約筋」という筋肉で閉じられています。しかし、これだけでは不十分なため、肛門の出口から数センチ入ったところに、「肛門クッション」と呼ばれる柔らかな盛り上がり(血管の集まり)があります。
実はこれが大きな役割を果たしていて、括約筋が強い力で収縮しなくても便などが漏れない仕組みになっています。 肛門クッションは、水道の蛇口に付いているゴム栓のような役割を果たしているのです。
大人だけでなく、実は子供も痔になります。1才までに多いのが痔瘻で、これを「乳児痔瘻」と呼びます。2~4才くらいまでは裂肛と粘膜脱が多くなります。しかし手術になることは稀で、子供の場合は治ってしまうことが多いです。
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